2019-01-01から1年間の記事一覧
施策立案に関することを2回にわたり書いてきました。今回は実際のシティプロモーションのアイデア開発方法について触れたいと思います。 アイデア開発といっても、シティプロモーション部門職員にアイデアを考えてもらうことは想定していません。 もちろん…
前回、新規施策は積極的にチャレンジすべきだと書きました。戦略(総合戦略あるいは独自のシティプロモーション戦略)に沿って、期待するパーセプション(心理変容)や期待するアクション(行動変容)をきちんと設定し、それに見合う施策であれば、既成概念…
この夏に書いていた論文をふたつばかり挟みましたが、10月9日の記事に続きます。 前回はシティプロモーションに関する既存施策についてその考え方を示しましたが、今回は新規施策の導入についてお話したいと思います。 多くの地方自治体では、シティプロモー…
要約 地方自治体のシティプロモーションが注目されている。1990年代以降の地方分権改革,近年の地方創生,観光振興の流れをくむものであり,「ゆるキャラ」ブームや自然災害からの復興,また情報通信技術の発展もそれを後押ししている。 一方,海外における…
要約 地方自治体におけるブランディング業務を通じて気づかされるのは、地域のブランディングと企業のブランディングとの構造の違い、またネットにおける人々の言動などにより、ブランディング活動が少なからず影響を受けることである。 企業のブランディン…
次回からは具体的な施策の話を…などと書きながら、少し間が空いてしまって恐縮です。 さて、ここまでで、おおよそシティプロモーションの戦略立案について書いてきたつもりです。 戦略案を作成したならば、そこから初めて具体的な施策を実行する段階に入りま…
申し訳ありません、またインターバルが空いてしまいました。 日本マーケティング学会と日本ブランド経営学会向けに論文を書いていたこともあり、手が回りませんでした。 日本マーケティング学会員として書いた論文は「シティプロモーションから、プレイスブ…
10月4日(金)、大阪府堺市にて、シティプロモーションに関する講演を行いました。堺市の課長職の方々を対照とした管理職研修で、「タッチポイントマネジメントが明日の堺ブランドを創造する」というタイトルで、主に各部門でのタッチポイント管理の大切…
シティプロモーション戦略の立案プロセスの最後にお伝えしたいのは、「フォーカス」についてです。 一部の自治体を除き、予算や人員には限りがあるはずです。予算がない、人員がいない。私のいる四街道市でも同様です。特に予算が十分とはいえません。もちろ…
前回記事「戦略」立案する(あるいは見直してみる) で、戦略立案の大まかな流れを示してみましたが、これは「競争」や「戦い」という要素が含まれていません。 通常、民間企業のマーケティングでは独占市場というものはほぼありませんので、戦略立案時には…
SWOT分析について前回書きましたが、自己分析を行い、自分の街の強みや弱みを特定し、課題を抽出したら、戦略を立案します。戦略、戦術、ターゲットなど、軍事用語を使用することは好みませんが、マーケティングそのものが市場での「戦い」「勝利」を前提と…
現状分析の方法はいろいろありますが、民間企業では当たり前のように行っているSWOT分析を行政にも適用してみることをお勧めします。 行政の場合は、よくいわれるように「縦割り」組織ですので、総合的な視点での分析は、政策企画部門でしか行わないかも…
街の現況を知るための手法としてマーケティング調査の必要性を前回お話ししましたが、注意すべきことについて少し加筆したいと思います。 1.調査目的をはっきりすること 調査の失敗事例としてあるのは、何のために調査するのかあいまいなままに事を進めてし…
シティプロモーションの目的や目標を定めていくためには、その目的や目標設定が正しい道筋にあるのかを見極める必要があります。前述しましたが、たとえば「定住人口の増加」は果たしてシティプロモーション部門で実現できるものなのかどうかも検証する必要…
今回は、地域のブランドとはどのような要因から作られ、どのような手法で管理できるのか、今までのまとめのひとつとして、その全体像を観てみたいと思います。 企業のブランディングは消費者の関与を除けば、ほぼ企業側でコントロールできます。商品を開発す…
企業ブランディングと地域ブランディング(場所のブランディング)の違いについて前回書きました。 企業ブランディングの目的は利益の最大化、地域ブランディングは産業振興、観光振興、移住/定住等々、目的も様々であるので、当然ながらブランディングの手…
地域のブランディング(正確には、場所のブランディング)には、行政区域にとらわれない視点も必要であることを前回書いてみました。 そもそも、シティプロモーション、シティセールス、地域ブランドなどの考え方は、民間企業のマーケティング活動やブランデ…
行政が定めた「行政区域」という境界、その区域に名付けられた地名、その境界に基づいた地方自治などを我々はえてして所与のものと考えがちですが、よくよく考えてみると、それは近代に定めた後発的な枠組みに過ぎないわけです。 「場所のブランド」というも…
地域のブランドの考え方の整理やブランディング(ブランドの浸透作業)を行う場合、市民とのタッチポイントを考えなければならないことを前回書きましたが、今回は、市民から見た場合の地域の「ブランド」とはどのように認識していくものなのかを2回に分け…
行政のシティプロモーション、広い意味では地域のブランドやブランディングについて考える時、同時に視野に入れておかなければならないのは「タッチポイント」に関する視点です。 「タッチポイント」とは、その名の通り、消費者、市民との「接点」を意味しま…